
兵種相性で「有利」だと、与ダメージは結局何%増えるのか。公式ガイドは兵種相性しか教えてくれず、具体的な数値はどこにも書かれていません。そこで、条件を完全に固定した22戦の実測で係数そのものを出しました。
結論:有利×1.125/不利×0.875(±12.5%)

兵種相性の補正は、有利で与ダメージ×1.125、不利で×0.875。プラスマイナス12.5%の対称な補正です。しかもこの係数は、ダメージの最低保証(いわゆる床)まで含めた与ダメージ全体に掛かることまで確認できました。※本記事の倍率はすべて「相性が中立のときを100%とした実効倍率」です。
有利と不利の差は12.5%どころではありません。×1.125÷×0.875=約1.29倍。同じ武将・同じ兵力でも、相性を踏むか踏まれるかで与ダメージが3割近く変わる計算です。編成で兵種を合わせる価値を、数字で裏付けられたことになります。
検証方法:条件を固定して兵種だけ変える
やったことは単純です。同じ武将(ねねLv45・ステ振りと装備を凍結)が、同じ敵(弓兵・能力値を凍結してもらった協力者の部隊)を、兵力8000で殴る。変えるのは自分の兵種だけ。1ターン目の通常攻撃のダメージ1行だけを読み、各兵種5戦(対照は3戦)記録しました。敵が弓兵固定なので、騎兵なら有利、鉄砲なら不利、足軽・弓兵なら相性なし——1つの敵で全パターンが測れます。
比較の物差しは、これまでの検証で確定させてきたダメージ計算式(属性差・兵力・レベル倍率・±5%乱数)です。式から「相性なしならこの数字になるはず」という予測値を先に固定し、実測との比を取れば、それがそのまま相性係数になります。
実測データ(兵力8000・16戦)

| 兵種(対弓兵) | 実測値(T1与ダメ) | 平均 | 相性なし予測 | 係数 |
|---|---|---|---|---|
| 騎兵(有利) | 314/296/317/307/317 | 310.2 | 277.8 | 1.12 |
| 鉄砲(不利) | 243/252/238/235/233 | 240.2 | 277.8 | 0.87 |
| 足軽(対照) | 274/271/259 | 268.0 | 271.7 | 0.99 |
| 弓兵(対照) | 273/264/279 | 272.0 | 278.4 | 0.98 |
相性なしの2兵種(足軽・弓兵)がほぼ1.00に着地しているのが、この測定が壊れていない証拠です。そのうえで有利は+12%前後、不利は−13%前後。乱数(±5%)を考慮した幅の中で、1.125/0.875というちょうど±12.5%の値がもっとも綺麗に全データと噛み合いました。
決定打:ダメージの「床」に相性は乗るのか

ここからがこの検証の面白いところです。係数が分かっても、「どこに掛かっているのか」はまだ2択が残ります。(a)ダメージ全体に掛かる/(b)最低保証(床)には掛からない。実は%系の与ダメージ増加効果は床に乗らないことが過去の検証で分かっており、相性も同じ仲間なら(b)のはずなのです。
これを一発で見分ける方法があります。兵力1000まで落として殴る——この条件では計算上ダメージが床に張り付き、床=18.75しか出ません。もし相性が床に乗るなら、有利で21前後・不利で16前後に動くはず。乗らないなら、どちらも18〜19のまま。予測を先に固定してから6戦しました。
| 兵1000(床張り付き) | 実測 | 乗るなら | 乗らないなら |
|---|---|---|---|
| 騎兵(有利) | 21/21/21 | 20〜22 | 18〜19 |
| 鉄砲(不利) | 16/17/17 | 15〜17 | 18〜19 |
6戦すべてが「乗る」側の予測窓に入り、有利は床を持ち上げ、不利は床を下げました。相性は%系の補正とは別枠の、ダメージ全体に掛かる乗算——これで掛かり先まで確定です。
実戦への持ち帰り
- 相性の価値は「与ダメ1.29倍」。有利を踏む編成と不利を踏まされる編成では、同じ火力でも実質3割近い差がつく。
- 戦法ダメージにも波及する。兵刃系の戦法ダメージは「その時点の通常攻撃ダメージ×係数」で決まるため、相性補正を自動的に引き継ぎます。知略依存の計略ダメージは通常攻撃とは別の計算式ですが、そちらにも同じ±12.5%が直接掛かることを実測で確認しています(検証の詳細は次回記事)。相性有利は素殴りだけの話ではありません。
- 低兵力でも相性は生きる。床に張り付くようなボロボロの部隊同士でも±12.5%は掛かり続けます。
公式の説明との食い違い——実測が支持したのは「訂正前」の回答だった
初回質問




内容確認の質問



この検証には後日談があります。検証に先立って運営に兵種相性の仕様を問い合わせていたのですが、回答が一度訂正されており、実測結果はその訂正前の回答と整合しました。
- 初回の回答:有利な側には「敵への与ダメージが上昇」と「敵から受けるダメージが減少」の2つの効果が発生し、戦法や特性の同種効果と重ね掛け可能
- 後日の訂正:「ダメージが減少する効果は存在しない」。正しくは有利側の与ダメ増加と、不利側の被ダメ増加の2つで、それぞれ同時に発生・加算される
- 実測:不利な兵種で殴ったときのダメージは中立時より確実に12.5%低い(8戦すべてが乱数幅±5%を大きく超えて下振れ、最低保証ダメージまで16〜17に低下)。裏返せば、有利な側の「被ダメージ減少」は実在する
訂正後の説明のままでは、不利側の与ダメージ低下を説明できません。一方、初回回答の枠組み(有利側=与ダメ上昇+被ダメ減少)なら、本記事の×1.125と×0.875がそのまま収まります。ゲーム内ヘルプと訂正回答は簡略化か誤りで、実際の戦闘は本記事の数値で動いています。プレイヤーが使うべきは実測値のほうです。
なお本記事の数値はバフのない素の状態での実測です(与ダメ増・被ダメ増系の上限は運営回答でも非公開とのことなので、バフ盛り環境での挙動は別問題)。また、この±12.5%が「兵種の組み合わせ」に付くのか「攻撃側の兵種そのもの」に付くのかは、防御側の兵種を変えた追試で切り分けを進めています。実効値としてはどちらの解釈でも本記事の数値のまま使えますが、結果が出次第追記します。
検証条件と注記
- 攻撃側:ねねLv45・ステ振り/装備/兵学を全戦で凍結。読むのは1ターン目の通常攻撃のみ。士気は全戦100以上を確認。
- 敵:協力者の弓兵部隊(能力値既知・検証期間中は構成凍結)。与ダメージは敵の残兵力に依存しないことは検証済みのため、敵側の消耗は測定に影響しません。
- 係数の実測幅は1.12〜1.15/0.87〜0.89で、±12.5%(1.125/0.875)を作業確定値としています。±2%程度の細部(対照セットのわずかな下振れの正体)は追検証の余地として残していますが、結論の桁は動きません。
- 兵器は攻城専用のため対人相性の考察対象外です。
ダメージ計算式そのもの(属性差×0.9・兵力テーブル・±5%乱数・最低保証の仕組み)の検証過程は、こちらにまとめています:


次の検証テーマは、戦法・計略ダメージ式の分解です。今回確定した相性係数と合わせれば、編成の与ダメをまるごと机上で再現するところまで、あと一歩です。

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